F1ゲームに向くハンコンとフォーミュラリム|没入度を決める機材選び
F1ゲームは市販車系と操作の性格が違います。ロックtoロックが小さく、視線より先に手が動く高速レスポンスの世界。ここで効いてくるのが「リム(ステアリング部分)を交換できるか」という、購入時に見落としがちな仕様です。
フォーミュラリムは飾りではない

F1マシンのステアリングは円ではなく矩形に近い形状です。フォーミュラリムにすると小舵角での持ち替えが不要になり、表示パネルや操作系も実車的になります。360°以上回さないF1ゲームでは、丸リムの上側は実質使いません。
では、そのリム交換を可能にする仕組みは何か。鍵はベース側にあります。
QR(クイックリリース)対応ベースを選ぶ意味
リムの着脱を支えるのがQR(クイックリリース)です。ここが対応しているかどうかで、あなたのベースの将来の広がりが決まります。
- MOZA・Fanatec系はQR式でリム交換が可能。市販車は丸リム、F1はフォーミュラリムと差し替えられる
- G29・G PROなどステアリング一体型は交換不可。F1専用機にするには潔いが、汎用性は失う
- リム単体は2〜5万円。ベース選びの段階で「後からF1リムを足せるか」を確認しておくと、買い直しを防げる
ありがちな失敗:ステアリング一体型を買ったあとでフォーミュラリムが欲しくなるパターンです。一体型は交換ができないため、F1熱が本格化した時点で選択肢が「もう1台」しかなくなります。ベース選びの段階で、リムを足せる系統かどうかを見ておきましょう。
リムとQRの基本はここまでです。ここから先は、F1ゲームでハンコンを検索する人が次に抱く「結局どの機種か」「設定はどこを触るか」「ハンコンにすれば速くなるのか」「価格帯ではどう並ぶか」に順に答えます。
F1ゲームでおすすめのハンコンはどれか、プラットフォーム別に
「F1でおすすめのハンコンは?」への答えは、まずプラットフォーム、次にリム交換の可否で決まります。F1シリーズはPS5・Xbox・PCの3つで発売されており、使える機種が違います。
| プラットフォーム | 入門(リム交換不可) | リム交換ができる系統 |
|---|---|---|
| PS5 | G29/G923/T248 | T300RS GT(リム交換可)、GT DD Pro(QR式・フォーミュラリム豊富) |
| Xbox | G923 Xbox版/T248X | MOZA R3(QR式)、CSL DD+Xboxライセンスリム |
| PC | G29/G920/G PRO(一体型) | MOZA R5/R9、CSL DD、T818(いずれもQR式) |
F1に絞って言えば、「今すぐ安く」ならG29系、「F1熱が続く前提」ならQR式のベースです。F1ゲームはフォーミュラリムの恩恵が最も出るジャンルで、一体型を買った人が1年後に「リムだけ替えたい」と考えるのは定番の流れです。最初からQR式なら、ベースを残してリムを足すだけで済みます。
- PS5でフォーミュラリムまで見据えるなら、GT DD Proが現実的な唯一の入口(T300RSもリム交換可だが選択肢は限られる)
- PCなら7万円台のR5バンドルからQR式に入れる。F1リムは後から2〜5万円で追加
- Xboxは選択肢が少なく、QR式はR3かCSL DD系の2択
機種が決まったら、F1ゲーム特有の設定項目を先に押さえておくと、初日から違和感なく走れます。
F1ゲームのハンコン設定はどこを触るか
「F1 25のハンコンの設定は?」という検索が多いのは、初期設定のままだと舵角が大きすぎて、コーナーで手が足りなくなるからです。F1シリーズで最初に触るのは次の4項目です。
| 項目 | 目安 | 理由 |
|---|---|---|
| ステアリングの舵角(機材側) | 360〜400度 | 実車F1のロックtoロックに近い。900度のままだと持ち替えが発生する |
| ステアリング リニアリティ | 0(直線)から始める | 舵角を小さくしたうえで、中央付近の敏感さを調整する項目。最初はいじらない |
| FFB強度 | ギア式60〜80、DD40〜60(100段階) | F1は縁石の反力が鋭い。スピン時の反動で手首を痛めない範囲で |
| ブレーキの飽和・リニアリティ | ロードセルなら飽和を下げる | ブレーキの踏力100%に届かない場合、飽和を下げて全制動を出しやすくする |
手順は、①機材側で舵角を360〜400度にする → ②ゲーム内で舵角の一致を確認 → ③FFB強度を走りながら上下の順です。舵角を機材側で変えるとFFBの感触も変わるため、舵角を先に固定してからFFBを詰めてください。
ギア式での注意:G29などギア式で舵角を小さくすると、ギアの段付き感が相対的に目立ちます。FFB強度を上げすぎず、路面の振動系の項目(縁石・路面効果)を少し下げるとノイズっぽさが減ります。
舵角は「小さいほど速い」わけではなく、360度を下回ると修正舵が大きくなりすぎて不安定になります。機材全般の追い込みはFFB設定の基本で扱っています。
設定まで揃うと、誰もが一度は疑います。「そもそもハンコンで速くなるのか」と。
ハンコンにすればF1で速くなるのか
率直に言うと、F1ゲームはコントローラー勢が非常に速いジャンルです。上位のタイムアタックやオンラインでパッド使用者が上位に入るのは珍しくありません。理由と、それでもハンコンを選ぶ意味を分けて説明します。
- パッドが速い理由:F1ゲームは舵角が小さく、コントローラーのスティック操作との相性が良い。アシスト(トラクションコントロール等)を切っても、細かい修正がスティックで間に合う
- ハンコンで変わること:ブレーキの踏力コントロールと、縁石・ロックアップの情報。パッドでは「感じ取る」しかない限界が、手と足に返ってくる
- 移行期間:パッドからハンコンに替えた直後は、2〜4週間は遅くなるのが普通。ここで「ハンコンは遅い」と判断すると早すぎる
- 差が出る場面:長いレース、雨、タイヤが摩耗した終盤。情報が増えるほど、安定して走り切れる差が積み上がる
つまりハンコンは「速くなる装置」ではなく「再現性を上げる装置」です。1周のベストタイムではパッドと互角でも、50周のレースで同じペースを維持できるかは、機材の情報量に依存します。F1ゲームでレース本番を楽しむ人ほど、ハンコンの価値は大きくなります。
そして、その再現性のうち最も大きい部分を占めるのがブレーキです。リム交換より先にブレーキ、と本文で述べた理由もここにあります。
最後に、ここまでの話を価格帯ごとに並べ直します。
価格帯別に見たF1向けの構成
検索の絞り込みでよく使われる価格帯に合わせて、F1ゲーム向けの構成を整理します。リム交換の可否と、ブレーキ強化の余地を判断基準にしています。
| 価格帯 | 構成 | F1での評価 |
|---|---|---|
| 〜1.5万円 | (FFB付きの新品は無し) | FFBなしの製品は縁石もロックアップも伝わらない。非推奨 |
| 1.5〜4.5万円 | T128/G29/T248 | 入門。舵角を360度に絞れば十分遊べる。リム交換は不可 |
| 4.5〜9万円 | T300RS GT/MOZA R5バンドル/CSL DD | リム交換が視野に入る帯。R5とCSL DDはQR式でF1リムを後から追加できる |
| 9万円〜 | GT DD Pro+フォーミュラリム/R9・T818+リム+ロードセル | F1専用環境の完成形。リム2〜5万円、ロードセルペダル2〜5万円を含めて総額15〜25万円 |
F1向けに限って言えば、4.5〜9万円帯が分岐点です。ここでQR式のベースを選んでおけば、F1熱が高まったときにリムを足すだけで済み、ベースの買い直しが要りません。逆にこの帯で一体型を選ぶと、次の一手が「もう1台」になります。
なお、どの帯でも「F1ならフォーミュラリムが先」ではなく、ロードセルブレーキが先です。リムは没入感を、ブレーキは再現性を上げます。予算が限られるなら、ブレーキ強化(ロードセルブレーキの解説)→リム追加(ステアリングとQRの基礎)の順が失敗しません。
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長くなりました。最後に、本文の結論であるブレーキの話に戻ります。
F1ゲームで差が出るのはブレーキ
F1のラップタイムはブレーキングで決まります。ストローク量で踏む標準ペダルより、踏力で制動を作るロードセルブレーキの方が再現性が段違いです。リム交換より先にブレーキ強化、が実戦派の順序です。
まとめると、F1ゲーム向けの機材選びは①プラットフォームで候補を絞る → ②QR式かどうかで将来の広がりを決める → ③ブレーキを先に強化し、リムは後からの順です。機材とコックピットの組み合わせは適合早見表で確認してください。
よくある質問
F1でおすすめのハンコンは?
まずプラットフォームで絞り、次にリム交換(QR式)の可否で選びます。PS5ならG29(入門)かGT DD Pro(フォーミュラリム対応)、XboxならG923 Xbox版かMOZA R3、PCならMOZA R5バンドル(約7.5万円・QR式)が目安です。F1熱が続く前提ならQR式のベースを選んでください。
F1 25のハンコンの設定は?
機材側で舵角を360〜400度に固定し、ゲーム内で舵角の一致を確認してから、FFB強度(ギア式60〜80、DD40〜60)を走りながら調整します。900度のままだとコーナーで持ち替えが発生するため、舵角を先に決めるのが順序です。
ハンコンに対応しているPCゲームは?
F1シリーズ、アセットコルサ(無印・ACC)、iRacing、Forza Motorsport、EA SPORTS WRCなど主要なレースゲームはほぼ対応しています。PCはライセンス制限がなく、G29からMOZA・Fanatec・ThrustmasterのDDまで全メーカーが使えます。
グランツーリスモはコントローラーとハンコンどっちがいい?
タイムは互角ですが、FFBで路面情報が手に返る体験はハンコンでしか得られません。F1ゲームも同様で、1周のベストではパッドと互角でも、長いレースでペースを維持する再現性はハンコンが上です。
F1ゲームでハンコンにすると速くなりますか?
すぐには速くなりません。F1ゲームはパッド勢が速いジャンルで、替えた直後は2〜4週間ほど遅くなるのが普通です。ハンコンの価値はブレーキの踏力コントロールと縁石・ロックアップの情報による再現性で、長いレースや雨、タイヤ摩耗の終盤で差が出ます。
F1用のフォーミュラリムはいくらですか?
リム単体で約2〜5万円が目安です。ただしQR式のベース(MOZA、Fanatec、T300RS以上など)でないと交換できません。G29やG PROなどステアリング一体型は交換不可のため、F1専用にするならベース選びの段階でQR式を選んでください。
F1ゲームではリムとブレーキどちらを先に強化すべきですか?
ブレーキです。F1のラップタイムはブレーキングで決まり、踏力で制動を作るロードセルブレーキ(約2〜5万円)は再現性が段違いです。リムは没入感を上げる投資で、予算が限られるならブレーキ強化の後に回してください。